2008.3.21 第222号

FAX北九医ニュース 北九州市医師会広報委員会



◆◆◆平成20年度「健康診査」の変更点について◆◆◆

平成20年度からの健康診査の変更点につきまして、北九州市保健福祉局より以下の通り通知がありましたので、お知らせ致します。
*基本健診が特定健診に移行
 老人保健法に基づく「基本健診」(対象者:40歳以上)が、高齢者医療確保法に基づく「特定健診・保健指導」(対象者:40歳〜74歳)として医療保険者による実施へ変更される。(75歳以上は福岡県後期高齢者医療広域連合が実施予定)
 北九州市国民健康保険「特定健診・特定保健指導」は、平成20年5月から開始。
 平成20年度以降、18歳〜39歳の「若者健診」は引き続き実施し、40歳以上の「基本健診」の対象者は生活保護受給者など医療保険未加入者のみが対象となる。平成20年5月から開始。
*介護予防健診の実施方法を変更
 対象者は65歳以上の高齢者。要支援・要介護認定を受けている者は対象外となる。健診項目は2段階で、1次健診で選定基準に該当した場合のみ、2次健診(貧血検査・心電図等)を実施する。北九州市国民健康保険加入者については「特定健診」と同時に実施し、その他の場合は介護予防健診を単独で実施する。平成20年5月より開始。受診料は無料。
*受診料(自己負担)の引き下げ
 受診率向上の方策の一環として、受診料が1,000円を超える検診(若者健診、胃がん、子宮頚部がん、乳がん:マンモグラフィ)の自己負担金が1,000円になる。
*がん検診の充実
 がん検診の充実のため、「前立腺がん検診」は、従来の集団検診に加えて個別医療機関でも開始する。また「大腸がん検診(集団・個別)」も通年で実施する。
*肝炎ウイルス検査の無料化
 国の緊急肝炎ウイルス検査事業(医療機関での無料の肝炎検査)を受けて、肝炎ウイルス検査を無料化する。
*受診料(自己負担)免除対象年齢の見直し
 健康診査の受診料免除対象年齢を、費用負担の適正化等による見直しを行い、従来の66歳から70歳に引き上げられます。これに伴い、平成20年度の健康診査(がん検診、骨粗しょう症検診、若者健診、基本健診)の受診料免除対象者は次のとおり⇒@70歳以上の方A市民税非課税世帯の方B生活保護世帯の方C65歳〜69歳で後期高齢者医療制度の保険証を持っている方となります。
※上記内容は、平成20年3月北九州市議会での予算案議決後に確定します。
 尚、4月21日(月)19時より小倉医師会館において、「特定健診・特定保健指導及び生活機能評価に関する研修会」を開催致しますので、多数ご参加ください。詳しい内容については、後日改めてご案内致します。




◆◆◆ 北九州ブロック医師会生涯教育講座の開催について ◆◆◆

医療に関わる問題が、ほぼ毎日のようにマスメディアを賑わせています。
治療技術の進歩、新薬開発など医療が急速に進化する一方「医療事故」が頻発しているのも事実です。
 医療過誤による訴訟件数は年々増加の一途を辿っており、その発生が医療体制の信用を揺るがしかねない状況を作っています。その背景としては、疾病構造の複雑化、医療機器技術の高度化、医療従事環境の悪化など様々な原因が考えられます。「医療事故」あるいは「医療過誤」が疑われる患者が死亡した際、医療機関には様々な対応が求められます。
どうすれば事故は防げるのか、医療関係者がどのように対処し、今後にどう生かしていくのかを考えることは非常に重要であると考えます。
 医療の安全の確保のためには、個々の医療者による努力に加え、組織全体での取組みが必須であります。
今回の講演会は、医師をはじめ看護師、医療関係者の方々に多数ご参加していただきたくご案内申し上げます。(本講座は日医生涯教育講座5単位が認定されております)
 *日時:平成20年3月27日(木)19時〜20時30分
 *場所:小倉医師会館 5階
 *内容:「法医学から見た医療事故」
      九州大学大学院医学研究院 法医学分野医学部法医学教室 教授 池田典昭
 *主催:福岡県医師会・北九州ブロック医師会