2005.11.6 第183号

FAX北九医ニュース 北九州市医師会広報委員会



◆◆◆ 保険委員会だより ◆◆◆

診療報酬請求において、会員より査定に対する質問が委員会に寄せられています。わかる範囲内を委員会で検討してお知らせ致しますが、委員会は審査会ではありませんので、ご参考としてお目通し下さい。
〇保険診療では「疑い病名」での長期の診療は好ましくありません。なるべく早期に病名を確定してください。
〇甲状腺機能の異常の経過観察等を行う場合、FT4、TSHの2種を測定すれば充分かと思われます。FT3を加えて3種行っているケースがありますので、ご留意下さい。
〇境界型糖尿病でベイスン錠やアクトス錠が処方されているケースがあります。もう一度適応をご確認下さい。




◆◆◆ 「ジェネリック医薬品お願いカード」について ◆◆◆

最近、市内の医療機関で保険証とともに、「ジェネリック医薬品お願いカード」というものを提示する患者さんが増えております。
これは日本ジェネリック研究会がジェネリック医薬品の普及を目指して、健康保険組合などに積極的に使用を促しているもので、既報(本ニュース第176号:2005年6月21日発行)の通り、厚生労働省はこうした行為自体に違法性はないとしております。
ただ、問題なのは患者が何のことかよく分からず、機械的に窓口に提示しているケースも報告されておりますので、各医療機関においては面倒ながら、こうしたカードの提示を受けた場合には、ブランド(先発医薬品)とジェネリック(後発医薬品)のどちらを処方するにしても、それぞれの違い等々を充分に説明の上、患者の納得を得た上で、処方にあたられますようお願い致します。
尚、カードの表面はこのようになっており、裏面には
『医療従事者の皆様へ ジェネリック医薬品でお願いします。
〇先生が処方されるお薬にジェネリック医薬品がある場合には、ジェネリック医薬品の処方をお願いします。又は「一般名」での処方をお願いします。
〇もちろん、ジェネリック医薬品を処方することができない、あるいはふさわしくない場合があることも十分に理解しています。
〇安くて品質の良いジェネリック医薬品の処方でお願いします』
となっております。




◆◆◆ 苦情相談事案について ◆◆◆

本会に寄せられた苦情の中から、他院でも参考となるような事例を紹介させていただくコーナーです。
※今回の事案⇒「A医療機関の採用面接に訪れた際、院長が元の勤務先であるB医療機関から自分の個人情報を取得していた」というもの。(20代・女性)
※内容⇒看護師CがA医療機関の求人広告を見て、事前に履歴書を提出し、面接に訪れた際、元の勤務先であるB医療機関でのことを知られていたとして、B医療機関が個人情報を漏洩したのではないかと苦情を申し立てているもの。
※解説⇒これはA医療機関の院長が看護師の採用面接にあたり、事前に届いた履歴書をもとに知人である元の勤務先B医療機関の院長に勤務実態等を照会しており、面接の途中でそれを匂わせるような発言があったというもの。
これは優秀な人材を確保したいという採用側の気持ちから、一昔前までは当たり前のように行われていたことであるが、現在、法的には「個人情報の第三者からの間接収集」ということで、職業安定法第5条の4に関する「求職者の個人情報の取り扱いに関する指針」に従って、本人からの事前同意を得なければなりません。
また、照会を受けた元勤務先の医療機関も個人情報保護法第23条の第三者への情報提供にあたることから、本人の同意を得ない限り、情報の提供を行うことはできませんので、ご注意ください。




◆◆◆ 日医医師賠償責任保険、医師に「責任あり」が6割 ◆◆◆

日本医師会が運営し、開業医を中心に約12万人が加入する「医師賠償責任保険」(医賠責)で、過去10年間に審査対象となった約3,600件の医療事故のうち、6割が医師に「責任あり」と判定されていたことが分かった。審査対象となったのは産婦人科が最も多く、3割を占めた。日医は「産婦人科では新生児の脳性まひなど過失がないような事故も多い。そうしたケースでの補償制度なども検討したい」としている。
日医によると、2003年度までの過去10年間に、患者から100万円を超える損害賠償を請求され、審査対象となった医療事故は3,579件。うち患者が死亡したケースは1,041件(29.1%)だった。昨年度は1年間で約400件の審査請求があり、10年間で1.5倍に増加したという。
また、医療機関側が賠償金を支払ったケースをみると、全体の3割強が300万円以下で、5,000万円以上の高額賠償は12.7%であった。(日本経済新聞11月7日(月)より)