事業計画&重点項目


平成28年度 北九州市医師会事業計画

現在、国と地方を合わせた長期債務残高は1,035兆円に上り、新生児まで含めた一人あたりの借金額は800万円余と言われている。
加えて、国債関係費を除いた実質国家予算に占める社会保障費の割合が4割を超えたことから、政府は昨年末、国際公約である2020年までの基礎的財政収支の黒字化を急ぐべく、新たな経済・財政の一体改革案を打ち出した。
その中心となる社会保障改革には、増大する医療・介護費の削減を目的とした医療費適正化計画の推進や窓口負担の見直しを含めた高齢者医療制度改革等が盛り込まれ、向こう5年間に取り組む工程表や数値目標が定められた。
こうして社会保障を取り巻く環境が一段と厳しさを増す中、北九州市医師会は引き続き地区医師会や県医師会と連携し、これまで以上に会員意識の高揚と組織の結束をはかり、政府・与党との交渉を担う日本医師会を支援する。
一方、地域においては28年度中に策定される地域医療構想に地域の実情や現場の声を反映させた新たな医療提供体制を構築し、少子高齢社会に対応する効率的な地域包括ケアシステムの推進に注力する。
また、引き続き市民の健康保持・増進に取り組んでいくため、効率的な会務の運営に努めて、重点項目をはじめとした各種事業項目を推進し、当面する保健・医療・介護に関する諸問題に対処しながら地域医療の充実・発展に寄与していく。


平成28年度 北九州市医師会重点項目


1.医の倫理と医療安全対策
日本医師会の「医の倫理綱領」及び「医師の職業倫理指針」及び福岡県医師会の「よりよい医療を目指して」等を周知徹底し、医師の自浄作用を活性化させるとともに高度な職業倫理の醸成を促進する。またインシデント・アクシデント調査の実施や会員・従事者への研修を通して、医療の安全確保と質的向上をはかり、医療安全対策を推進し、医療事故調査制度の充実に取り組む。
2.生涯教育の充実
医学・医療の発展、医療安全対策、患者との信頼関係の構築等を目的として、引き続き生涯教育の充実に取り組む。専門医会や関係機関との連携を通して、時流にそった医学的・医療的テーマの選定を行い、より多くの医師が生涯学習に参加できるような履修環境を整え、日医生涯教育制度の申告率・達成率の向上を図る。
3.地域医療提供体制の充実
県医師会や地区医師会と連携し、北九州市とも検討を重ねながら、今年度中に策定される地域医療構想に地域の実情を反映させ、新たな医療提供体制を構築することによって高齢社会における効率的な地域包括ケアの推進に努める。
4.救急災害医療対策
夜間休日急患センターやサブセンターへの出務等、初期救急医療に積極的に協力するとともに、二次・三次救急、周産期及び小児救急医療対策にも注力し、市民ニーズの高い救急医療の充実に努める。また関係機関と協働しながら、市民の受療行動に対する啓発活動等にも積極的に取り組んでいく。地震や豪雨等、各地で様々な災害が多発する状況を踏まえて、引き続き緊急連絡網訓練の実施や災害医療研修を通して、医師やコメディカルスタッフの災害医療に対する認識を高めるための取り組みを行う。
5.少子高齢社会対策に向けた取り組み
高齢社会が一段と進行する中、地域における医療・介護を総合的に確保するため、引き続きかかりつけ医を中心とした多職種協働による地域包括ケアシステムの構築に努める。また、医師や医療・介護従事者を対象とした各種研修会の開催を通して、質の向上や高齢社会対策の担い手となる人材の育成をはかる。乳幼児・園児に携わる医師や関係機関を対象とした研修会の開催を通して、質の向上をはかるとともに、乳幼児健診の充実や専門医会と連携してペリネイタルビジットを推進する等、子育て支援に取り組む。
6.地域保健活動の推進
北九州市をはじめとした関係機関と連携し、予防接種の充実、感染症対策、児童虐待防止、周産期医療の充実、乳幼児・母子保健対策、アレルギー対策を含めた学校保健活動等に引き続き取り組むとともに、特定健診・特定保健指導やがん検診、地域産業保健センター事業等へも各地区医師会と一体となって、その推進に取り組む。
7.勤務医活動の支援
北九州専門医レジデント制度の充実や研修医歓迎レセプション、研修医症例報告事業等を実施し、研修医の支援をはかり、本市における医師の安定的な確保を目指す。また引き続き勤務医医学研究助成論文事業を実施し、勤務医の研究活動の支援に取り組むとともに、日本医師会・県医師会との連携や情報交換、医学集談会の開催等を通して、開業医との連携の促進に努める。
8.女性医師支援
女性医師が抱える問題を女性医師同志が気軽に情報交換を行ったり、対応を協議する場として発足させた「北九州女性医師支援の会」の活動をより充実させるとともに、行政や関係機関との連携をはかりながら、女性医師がより働きやすい環境作りを進めるための取り組みを行う。
9.広報活動
市医報、北九医FAXニュース、ホームページ等の充実を通して、必要な情報の迅速な提供に努める。また市民に向けた医師会活動の発信方法等についても検討を行う。
10. 公益社団法人としての適正運営
公益社団法人として円滑な業務の遂行や適正で安定的な運営を推進していく。
11. その他